Akbar the Great|歴史上の人物|1542年10月15日生まれ
ムガル帝国の第3代皇帝。わずか13歳で即位し、卓越した軍事力と政治手腕によって帝国の最大版図を築き上げた。宗教的寛容さを重視し、ヒンドゥー教徒への人頭税を廃止するなど、多様な民族と信仰が共存する独自の国家体制を確立した。中央集権的な統治機構を整備し、インド史上最強の帝国の礎を固めた名君として知られる。
1542年、ムガル第2代皇帝フマユーンの子として誕生したアクバルは、父の急死を受けわずか13歳で皇帝に即位した。当初は後見人の専横に苦しめられたが、成人するとすぐさま実権を握り、驚異的な軍事的才能を発揮して北インド全域からアフガニスタンまで帝国の版図を拡大させた。38歳の頃には合理的な税制改革「ザブト制」を導入し、帝国の財政を強固なものにした。
アクバルの最も特筆すべき点は、その宗教に対する革新的な姿勢である。ヒンドゥー教徒への人頭税ジズヤを廃止し、宮廷にはイスラーム、ヒンドゥー教、キリスト教、ジャイナ教の賢者を集めて議論を交わした。30歳の頃に提唱した「ディーネ・イラーヒー(神聖宗教)」は各宗教の教えを統合する試みであり、多様性を力に変えるその統治哲学は現代にも通じる先見性を持っていた。